「1000年の山古志」を見て…2009年10月に考えたこと
「1000年の山古志」という記録映画を見た。
2004年10月23日の中越地震で周囲から孤立し、地すべりによって
できたせき止め湖のため何軒もの民家が水没するなど、多くの被害
を受けた旧山古志村の復興への歩みとそこに挑んだ人々の姿を
描いている。
○
山古志に人が住み初めてから千年の歳月が経っているのだという。
事実樹齢600年もの大木が人々を暖かく見下ろしている。その間、
決して容易ではない厳しい自然環境の中で村の歴史は刻まれてきた。
他の中山間地と同じように過疎化、高齢化の進むさなかに大地震が
村を襲った。
村民は全員長岡市などに避難し、その後大雪に合いながらも国県市
による復旧事業の進捗と共に故郷に帰ることが可能になったが、
仮設住宅で亡くなった人や村外の家族の元に身を寄せる人、
外に生活の基盤を作って移住した家もあった。
結局7割の人々が復興した村に戻ったのだという。
○
私にはずいぶん高い割合に思えた。確かに祭りや農作業など、
共同体を維持するために、義務感から村に帰った家もあっただろうが
それ以上に先祖から受け継いできた故郷での生活を何とか次の世代
に引き継いでいきたいという、強い思いがそうさせたのだろう。
「牛の角突き」「錦鯉」といった、他にはない山古志ならではの行事や
特産物があるということも強みだ。
それらがあいまって、復興に立ち向かう山古志の人々をマスコミや
世論が後押ししたのだと思う。
○
ただ、今後のことを考えると楽観はできない。村を維持していく
経費を県や長岡市が出し続けていけるのだろうか。
民主党政権による公共事業から生活重視への政治の方向転換が
今後の山古志にどう影響するのだろうか。
そして何よりも人々が老齢化してゆく中で、限界集落化が進み、
共同体が崩壊するということが起きないとは限らない。
今後の山古志はある意味で日本の象徴であるとも言える。
中越地震から5年たった今、映画が語るテーマは重い。
これからも山古志を見守っていきたいと感じた。
○
○
新聞で読んだのだが、人は明るくて楽しいところに集まるのだ、
という。
たとえばディズニーランド、夢と魔法の国だから、その中にいる
限り老若男女誰もが幸せだ。
もちろんゲートから外へ出れば現実が待っているのだが、
リピーターとして次にまた行くことができる。
そしてまた魔法にかかることができるのだ。
○
夢物語かもしれないが、私たちの店や会社を明るく楽しい方向に
向けていくことができたら、こんなに良いことはない。
と痛切に思った。
2009年10月31日記
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